上敷領 美智江 「ぼうし」


     この絵本は、赤嶺出身昭和33年生の上敷領美智江(旧姓赤地)さんが、ガンと闘いながら、一人娘の3歳の誕生日のプレゼントとして描いたもので、27歳の若さで亡くなってしまいました
     上敷領さんから了解をいただいてerabuisland.comで紹介するものですが、本の後ろの方に掲載されている自筆の原稿を一部使って作成しました、ここで上敷領さんに感謝申し上げます、ありがとうございました。仲間によって書きかけの本は完成されています。またこの本を紹介いただいた堀口さんにお礼を申し上げます。 本にふれてほしいのでerabuisland.comでは全部を紹介していません、知名・和泊の図書館にもあります。


                        



 上敷領 美智江さんの詩を一編紹介します。
    この病気がなおったら
    精いっぱいおしゃれしよう
    髪もすっきりさせて
    きれいなドレスを着て
    背すじをしゃんと伸ばして歩きたいな

    この病気がなおったら
    うちの彼に精いっぱい優しくしてあげよう
    いつもきれいな奥さんでいて
    たまにはハデなケンカもして
    お出かけの時はいやがっても
    腕をくんで歩くの

    この病気がなおったら
    恵美と精いっぱい遊んであげよう
    おすもうだって泥んこ遊びだって何だって
    少しくらいの甘えなんか
    広い腕に包んでしまおう
    そして、お料理だってお洗たくだって
    一緒に楽しんでぜーんぶ覚えてもらうの

    今は、その日のために
    なりふりかまわず
    生きるために1日1日を生きてる

    「故上敷領美智江さんを偲んで 
       ー絵本『ぼうし』の発刊によせてー」 堀口
    (鹿児島童話会機関紙「童話」)より

 苦しかった闘病生活の一面が見えるようですね、病気になったら誰しも思うことだろうとは思いますが、健康の内は気がつかないことです、日頃から心のなかに持ち続けることでいつしかできていると思います。いつも「自分が病気になったら・・・・」心に問いかけて行きたいと思いますね。優しさに一つふれるたびに、優しくなれたらと思うこのごろですが、いかんせん・・・・・            webmaster


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